英語学習を始めたのは31歳の時。
自分でいうのもなんなのですが、それなりに頑張って勉強していました。ただし!妊娠・出産の前までは。
妊娠中はつわりが酷くそれどころではなかったので仕方ないのですが、出産後、育児を理由にさぼっていては、今後何年間も勉強なんてできなくなってしまいます。
出産後1年を経て、重い腰を上げて、育児しながらの英語学習をスタート。学習方法や、モチベーションの保ち方、目標設定など取り組みをご紹介します。
目次
英語学習・なぜ再スタートしようと思えたか?
現在子どもは1歳半。なかなか手のかかる時期です。(2019年11月現在)
言語によるコミニケーションはやっとはじまったばかりなので、「ちょっと待って」は通用しません。歩けるようになって行動範囲はぐっと広がったものの、危機察知はなかなかできないので、ただひたすらに目が離せません。
まずは私の状況を整理します。
夫海外赴任に帯同している専業主婦、ナニーさんやナーサリー(保育園・幼稚園)は一切なし。そして夫は出張が多く不在がち。基本的に娘とずっと行動を共にしています。
娘の成長にとっても大切な時期なので、極力一緒に遊びたいし、いろんな経験をさせたい…というわけで、勉強時間は、娘のお昼寝中と夜眠った後に限られています。そしてこの時間、とーっても貴重なので、残念ながらすべてを勉強時間に充てられるわけではありません。娘が起きている間はなかなかできない家事、雑事、このブログ、読書、休憩…やりたいこと、やらなければならないことは無限にあります。
この状況の中、それでも英語学習を再開した理由、それは、「母である私以外の私」が必要だから。
人にはいろいろな役割や立場があります。母、父、子、姉、妻、夫、友人、会社員、生徒、趣味人…ひとりの人には無数の顔があります。
ところが、「母」になると、ほかの役割や立場があったとしても、「前提条件:母」になってしまうのです。仕事をしていても、趣味を楽しんでいても、「母親なのに」「母親だから」がなぜかつきまとってしまいます。これは外からの圧力はもちろんですが、自分自身で課してしまう部分も大きいのかもしれません。物理的に24時間、子ありきで過ごしているうちに、それが自分の全てのように、自分自身も錯覚してしまっているのかもしれません。
仕事をもっていれば少しは違うのかもしれません。もちろん仕事をしていてもなお、「母である自分」から離れられない場面もあると思いますが、仕事がないぶん、今の私は「母である私以外の私」を意図的につくらなければならないと思うのです。私自身のためにも、娘のためにも。
このあたりの葛藤はこちらの記事にも書いてあります。
というわけで、「母である私以外の私」のひとつとして、将来再び仕事をする時の支えのひとつとして、英語学習を再開しました。
子育て中の英語学習の方針
このような子育て中独特の状況の中で、どのように英語学習を継続すればよいのでしょうか?
- ほんのわずかな隙間時間でも勉強できる
- 教科書、ノート、PCなどを広げなくてもスマホだけで勉強できる
- 自由に外出したり、時間を使ったりできないストレスの発散ができる
出産前までは、NCC綜合英語学院に通っていた時期もあり、基本に忠実に学習をしていました。楽しく英会話をするだけでは英語は上達しないことは、その後海外に住むことになって身に染みてわかりました。実際妊娠前までは、海外に引っ越した後も、NCC綜合英語学院時代の授業DVDでインプット、瞬間英作文(口頭英作文)で練習、独り言英会話でアウトプット、そして日常生活で英語を多少は使っていました。
しかし、出産後は私にはこの方法は負荷が大きすぎました。NCC綜合英語学院の授業は3時間程度あり、高い集中力を維持しなくては全く頭に入ってきません。子どもが泣きだしたからはい中断、では全く理解ができませんでした。独り言英会話もベビーカーを押して歩きながらブツブツ喋るくらいはできますが、子どもと一緒なので長時間集中できる時間は確保できません。
そして、ただでさえ大変な子育て中に、さらにストレスのかかる学習方法はとりたくない…というのが正直な気持ちでした。
スマホだけで勉強できると、子を抱っこ紐で寝かせている状態でも勉強することができます。月齢にもよりましたが、娘は抱っこ紐で寝かせた後ベッドやベビーカーに移動すると起きてしまうことが多く、抱っこのままで30分、1時間と過ごすこともありました。(1歳半の今でもあります。)なので、スマホだけで勉強できると、この抱っこの時間を勉強時間にすることもできるのです。
隙間時間活用の助っ人は、最強アプリ「Anki」
「Anki」とは?
「Anki」とは、フラッシュカードのアプリです。
学生時代、単語帳を作ったことはないでしょうか?表に日本語を書き、裏に英単語を書き、めくりながら暗記したこと、誰でも一度はあるのではないかと思います。フラッシュカードアプリとは、その単語帳のデジタル版です。
たとえば、こんなカード。

↓
1度タップすると、このように正解が現れます。

「Anki」をおすすめする3つの理由
このようなインプット学習をする場合、方法はたくさんあります。単語帳をつくる、エクセルなどでリストを作る、市販の書籍を使う…また、フラッシュカードアプリもたくさんあってどれがよいのかとても悩みました。
しかし、この「Anki」を使いはじめてからは、もうほかのアプリは考えられません。とにかく使いやすく、隙間時間を使って勉強するのに最適です。
- 忘却曲線を利用した復習ができる
- PCでカードの入力、スマホでカードを使っての学習ができ、同期が簡単
- カードの整理がしやすく、編集、検索が自由にできる
忘却曲線を利用した復習ができる
そもそも単語帳やフラッシュカードアプリで学習する目的、それは、覚えてない内容を繰り返し学習し知識を定着させることにあります。瞬間英作文の場合は、日本語を見ればスラスラと英語が出てくる状態にし、実践の場面で使うことができるような表現を身につけることが最終目的です。
効率よくこの目的を達するためには、まず、覚えたカードと覚えていないカードを仕分けする必要があります。
そして、悲しいかな、人間は忘れる生き物。一度覚えてもすぐに定着せず忘れてゆきます。そのため、適切なタイミングで繰り返し復習する必要もあります。
「Anki」は、このふたつの必要なことを最低限の手間(設定)で簡単に実行することができます。
例えば、このカード。日本語を見て瞬時に英文をブツブツ喋ります。

↓
タップして答えを確認します。

答えを確認する画面の下の方にカラフルなボタンが登場!
例えばこのカードの場合は、完璧に覚えた!と思ったら青ボタン(Easy)、まあOKと思ったら緑ボタン(Good)、全く覚えていないと思ったら赤ボタン(Again)を押します。すると、それぞれ適切なタイミングでまた次回自動的にそのカードが出題されます。
こんな仕分けを手動で行うなんてまず不可能。そして、ボタンをひとつ押すだけなので、カードの仕分けのことを全く考えず、学習に集中できます。(最高!)
とにかく使い勝手が良い
まず、PCでカードの入力、スマホでカードを使っての学習ができます。(もちろんPCで学習もできますし、スマホでカードの追加や編集もできます。)そして、同期がこれまたボタンひとつ。
隙間時間を使って学習したいので、スマホで学習できるのは当然ですが、まとまった時間ができた時にまとめて新規カードの追加をしたい時などは、PCでさくさく進めることもできます。カードの入力は煩わしいように思えますが、英単語のスペルを確認する絶好の機会になっています。
そして、カードの整理がしやすく、編集、検索が自由にできます。
こちらがアプリのトップ画面。(iPhone版)

デッキ(フォルダのようなもの)ごとに今日の学習枚数が表示されます。私は「Daily conversation」と「ECOP」ふたつのデッキを使っています。右の緑と青の数字はそれぞれ、今日学習する新規カードの枚数と復習カードの枚数です。
「Daily conversation」デッキは、日常生活の中でスムーズに出てこなかった言葉や、これ英語でなんて言ったらスムーズに伝わるんだろう?と思ったことをメモしておいて、時間のある時に確認しつつ作成しているカードを集めたデッキです。よく使う表現や必要な学習は人それぞれだと思うので、まさに私専用のフレーズが詰まっています。
だからこんなカードもあります。

こんな表現が掲載されている市販の書籍はまずないでしょう…
「ECOP」デッキは、かつて通っていたNCC綜合英語学院のテキストを入力しているデッキです。英語で必要な基礎はこちらのテキストに集約されていると信頼しているので、入力して、学習して、をひたすら繰り返しています。単語帳でも瞬間英作文でも、信頼しているテキストを入力して活用するのはとてもおすすめです。入力する時間は、スペルや疑問点を確認するよい機会です。

このように、回答欄にメモをつけることももちろん自由です。
さて、こちらはカードの編集画面。(iPhone版)

いたってシンプルですが文字を太くしたり色をつけたりすることもできます。(私はほとんど使っていませんが。)タグをつけることもできるので、カードを検索する時に便利です。シンプルなので、PCを使わなくてもスマホでカードの入力や編集も簡単にできます。
「Anki」唯一の弱点はiPhone版の価格
iPhone版の価格、3,060円(2019年11月現在)。
私はiPhoneユーザーなので、もちろん一瞬迷いましたが、個人的には価格以上の価値は十分にあるアプリです。そして、まだまだ今後もいろいろな使い方ができるのでは、と思っています。
最後に、このアプリを知るきっかけとなったブログはこちら、TOEIC 900点&英会話上達をめざす英語勉強法・参考書まとめブログ|Enjoy Life in English!
英語学習者ならご存知の方も多いかと思いますが、特にTOEICを独学で学習している方必読のブログです!